理想の祖父母像とおじいちゃんに関する思い出
天皇皇后両陛下は、日本の祖父母の理想像だ。
テレビに映る彼らの姿を見るたびに、こんなおじいちゃんおばあちゃんが欲しかった、と思う。
そこには、右翼も左翼も関係ないだろう。
まず、おばあちゃんは基本的に孫には優しいので問題ない。
どこの家庭でも、おばあちゃんと言うのは1番弱い存在かもしれない。
母親は自分の子供に対して時には厳しく接するが、祖母が孫を叱ることはほぼない。
小遣いも「お母さんには内緒だよ」と言ってくれる。
お菓子は好きなだけ食べさせてくれる。
しかし、祖母がくれるお菓子に子供にクリーンヒットするものあまりない。
煎餅やオブラートに包まれたゼリーを喜ぶ子供はいない。
孫に甘く好かれていると言えばいいが、なめられいるとも言える存在、それがおばあちゃんだ。
一方、おじいちゃんとはあまり思い出自体がない。
唯一、小学生の冬休みの書初めの宿題で、母親に頼まれて監督されるのがおじいちゃんとの関係だった。
僕の祖父は書道の心得があったらしい。
しかし、特に指導もなくとりあえず書かせて、「これはダメ」とか批評されるだけなので、はっきり言って嫌だった。
こっちはさっさと規定枚数を終わらせて遊びたいので、特にやる気もなく書いていた。
ただ、見る目はあったらしい。
弟がマグレで書いたもので「これはいい」と言っていた書初めが、かなりいい賞を貰っていた。
同じ家に住んでいたのに、祖父との思い出はほぼこれだけ。
会話もなく四六時中ずっとテレビを見ていた記憶しかない。
なので別に不満があったわけじゃないけど、優しいおじいちゃんが羨ましい。