レクイエム・マイ・ドリーム

日々思ったこと、感じたことを書きます。

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笑いの正体を見て感じた「松本人志の笑い」と「お笑いの理論と実践の違い」について

「笑いの正体」というNHKでやっていた番組を見た。

正直に言って、タイトルから想像したものとはかなり違っていた。

もっとお笑いの構造などを分析するのかと思っていたら、過去の歴史のおさらい的要素が強かった。

端的に言うと、「ダウンタウンが笑いを変えた!M-1が漫才を発展させた!」という内容だった。

VTRで松本人志が自分のお笑い観を語るところくらいは、見る価値があったと思う。

それ以外は正直言うと、松本人志信者でほぼDVDも本も買い漁った僕からしたら、特に目新しい情報もなかった。

それに、お笑いにおいて今さらそこまで古い歴史を遡って知ることに、あまり意味はない。

ただのお笑いマニアの知識の満足を満たすだけで、これからお笑いをやりたいと思っている若者が見ても、特に有用ではないだろう。

ダウンタウンがいかに凄かろうと、今の時代にyoutube等で当時の彼らの漫才を見ても、当時のような衝撃は受けないだろう。

事実、僕はyoutubeで初めて見た時に、そんなに凄いとは思えなかった。

僕も34歳で、ダウンタウンの衝撃を知らない世代だ。

初めてちゃんと漫才を見たのはM-1の第1回で、松本人志は審査員をやっていた。

その時点で世に出ていた漫才師は、ほぼ全員ダウンタウンを見て、さらに発展させた人達だろう。

今の時代にビートルズを聴いて、斬新な音楽だ!と思う人はいない。

手塚治虫の漫画を読んで、こんな漫画読んだことない!と思う人はいない。

先駆者とは、その後の人たちのベースになるのだから。

革命後に生まれた人にとっては、現政権下が当たり前になる。

松本人志は凄い」とは思うが、かと言って「知っていること」にたいした意味はない、という事だ。

今、漫才を見て勉強するなら、ダウンタウンを見るよりも、今の面白い漫才師を見て学ぶ方がより実践的だ。

それよりも、自分で作り始める方が先にすべきだとは思うが。

番組の最期の方で、「次の新しい笑いは・・・」みたいな話をしていたが、作る側のプレイヤーには、そんな気持ちは必要ない。

そういうことを言うのは、常に外野の人間だ。

ダウンタウンだってツービートだって、「今にはない新しい笑いの形を」とは思ってなかったはずだ。

結果的に、そういうものが見つかったというだけだ。

松本人志は今の漫才には方法論が確立されていると言っていたが、おそらくそれは松本にはそれが見えているだけだろう。

何となくでもそれが見えている漫才師って、かなり少ないと思う。

また、見えたとしてもそれを使えるかどうかは別問題だ。

漫才というのは割とフィジカルゲー的な要素もあるので、出来ない人にはどうしてもできない。

かまいたちみたいな2人とも達者だから、出来る幅が広いという事もある。

少し話がずれたが、期待とは違う感じではあったが、面白い番組ではあったと思う。